最強の敵を倒して最強の武器が手に入るのはありかなしか。
とりあかさんがTwitterでそんなニュアンスの話題をしてました。
ツクラーなら誰しもが抱く疑問で、誰しもが通りそうな道。
今まで私も同じように思っていた。
最強の武器を手に入れたのに倒すのがいないんじゃ意味ないから
最強の敵の前に最強の武器は手に入るべきだろうと。
でもそれは違ったということに今日ようやく気づいた。
最強の敵を倒して得られるのはたしかに最強の武器なんだけど
そこで本当に手にしているのは最強の武器ではなく、オレツエーなのだ。
強くてニューゲームと同じ。
あるいは堀井さんのいうプレイヤーにはしばしばインチキを
させてあげたほうがいいというのにも通じるものがある。
またウメさんの言っていたぶっ壊れ性能のキャラがいたほうが
過去の格ゲーは盛り上がっていたということにも言えることだ。
強くてニューゲームは、今まで苦労していたことを楽をさせてあげて
優越感に浸れるという意味がある。
堀井さんの言うインチキは、本来のゲームバランスではない
抜け道を見つけた背徳感と高揚感を味わえる意味がある。
ウメさんのいう格ゲーのぶっ壊れ性能キャラも
使ってて気持ちいいい!となれる爽快さ、楽しさがある。
全部この最強の武器に言えることだ。
最強の武器を手に入れて倒すべき敵はそれより強い敵だと意味がなく
咎人の剣よろしく攻撃力20000のぶっ壊れ性能で
プレイヤーがうひょー!ってできることに意味があるのだ。
たしかに最強の武器を手に入れて、まだ先に倒す敵がいたら
その敵ってどんなバランスなの?って疑問が浮上するだろう。
20000の攻撃力をもってして丁度いいバランスなら武器を出した意味がないし
うひょー!できるならそもそもそんなボスはいらず、さっき倒したそいつでいい。
そんなわけで、最強の敵を倒して最強の武器が手に入る本来の理由は
オレツエーということでひとつお願いします。
[追記]
そういう観点で考えると、ドラクエはオレツエーを感じにくいゲーム寄りだと思う。
天空の剣だろうが魔界の剣だろうが攻撃力が50ちがったところでって感じだし。
あと、じゃあ最強になった後にオレツエー以外の楽しみ方はできないのかっていう
疑問に対しては、リメイクTODに見られるバルバトス討伐後のミクトランイグゼシブが
その答えなんだろうと感じる。あれはほんとによかった。
世間的にも好評だったようで、聞いたところによると
あれ以降のテイルズでも採用になってるとかなんとか。
裏ボスを倒すことで本編ラスボスが裏ボスより強くなるっていう仕組みは
裏ボス倒せるくらい強くなった状態でラスボスをいま一度倒しに行くという
ある種、最強の武器などなくても強くなった自分たちで
もっかい世界救ったろか!みたいなセルフオレツエー現象なんだろうけど
そこを先読みされてラスボスが強くてそう簡単には世界救えないっていう
なんともしてやられた感とやってやろう感に満ちあふれていたように感じる。
工数もそんな欠けること無くこの仕組みを考えたスタッフは、優秀だなあ。