会社でできないことは家でやるしかない。
なので、会社でもできることは会社でやったほうがいい。
そんなわけで、家ではグラフィック面ばかり制作してきて
テキスト関連の制作は会社でやることがほとんどだったが
この度、珍しくテキストを家に持って帰ってやることに。
逆を言えば、家でテキストをやるくらいには
素材ができたといってもいいのかもしれない。
まだまだ作る箇所は多いけど
それでも面倒事な部分は結構倒した気がする。
というわけでツクールで動作実験も兼ねて、組んでいきたいけど
そこはもうプログラム待ちということになってしまうので
今はテキストの制作に集中しているという状態。
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テキストに関して言えば、3~4種類くらいに分別できる気がする。
A『テキストがほぼない型』
B『最低限のテキストにとどめている型』
C『めちゃくちゃテキストが多い洗練型』
D『めちゃくちゃテキストが多い煩雑型』
RPGには得てしてCかDが多い。
そりゃあロールプレイしようとおもったら台詞がいるし
当たり前といえば当たり前だ。
CとDは好みの問題もあるけど、明らかにプロのライターと
どこぞのディレクターが駆け抜けて作った台本かの違いか。
DQの中でもその違いは顕著に見られる。
DQ1~8まではCで9、10はD。
堀井さんがテキストを書いてるかどうかの違い。
4の頃からシナリオ補佐がいたけどそれでも堀井節は健在だった。
9と10のクエストなんか目も当てられない。
アクションにはAとBがよく見られる。
Aは上田さんの作品であるICO、ワンダがそれに当てはまる。
ほぼ全面的にPLのナラティブ性に委ねられた作品といえる。
Bはステージクリア型によく見られる。
デビルメイクライや天誅はこれに当てはまる。
ナラティブ性はテキストの量に反比例しているように思う。
テキストが少ないほど、それだけ自由な発想であれこれ考えるため
ナラティブ性は強く、テキストが多いと答えを全て提示されるので
ナラティブ性は現れにくい。
DQとFFでどちらがナラティブ性強いかといえば
十中八九DQとなるだろう。主人公がしゃべらないのだから当然である。
今こうやって描いてみて気づいたことがある。
なんで自分はAとBを目指しているのに
CとD寄りになってしまうのかと思ってたけど
それはきっと、忍屋は結果としてアクションになってしまったのに
RPG的作りをしているからだということ。なるほど納得。
忍屋のテキスト量をざっくり調べてみたら25000文字くらいだった。
メインシナリオのイベント中だけでこれなので
イベント外や町の人たちを入れたらより増えるだろう。
基本的にダラダラと続くテキストは好きではないので
端折りまくった結果がこれだけど、アクションとしては多いし
RPGとしては少ないなんとも微妙な数字。
一度に表示できるテキスト量を16文字×2行にしたのもそのため。
ある意味で『多いテキスト』というのは
事ある毎にお使いクエストで走らせるマラソンであったり
事ある毎に行かされるダンジョンと同じ尺稼ぎの一種かもしれない。
しかし、よほどひどい文面でない限り
一定の満足度を得られるという意味では
同じ尺稼ぎでも戦闘要素のほうが近いような気もする。
ほんと作りたい方向性と実際のゲーム性が真逆という
根底からすでに間違ってしまっている忍屋には
もはやどうすることもできないが、次回作への糧になるといいなあ。
思えば、デビルメイクライと大神という別ジャンルを
見事名作に昇華させた神谷さんは、やっぱりすごいなと思う次第だ。